生ハムの原木と料理の話

公開日: 0:05 おもしろ やってみた 趣味 買ったもの

生ハムの原木を買いました。




こういうの。

元デイリーポータルZの工藤さんが豚の足一本分の生ハムを買ってしまったという記事で買って食べており、ずっと羨ましかったのを今回ついに真似して買ってしまった。

原木一本分ではなく半身。上の写真の原木上半分がすでに切り落とされている感じでまる一本寄りは値ごろだったので買ってしまった。



嬉しくて友人を招いて生ハムパーティーを開いたが、開けた瞬間ものすごく臭くて、みんなも足の裏の匂いだ。とか言ってるしマジもうだめかと思った。






が、ナイフを入れた瞬間にそんな不安もぶっ飛ぶ。

何だこの脂は、この照りは。


普段は「生ハム」という製品としてしか見ていなかったが、これは生肉なんだ!と実感させられるビジュアル。





テロッテロ、テッカテカ。常温で溶け出しそうに輝く脂にもう食べたら美味いことが確定的に明らか。


分かる。料理は見た目も味わうというが、これは、存在自体が味わいを発している。美味いわ。







間違い無く正解の一つの食べ方である、切ったその刹那のペローン食い。

口に入れたら脂がとろける、肉の繊維がほどける。想像以上に滑らかな食感に確かな食べ応え。

塩分に脂分、本能を直接刺激する味わい。それに熟成された肉の旨味。これは美味いわ、美味早死にの味。




そして夢の生ハム丸かじり。

これもう、あるだけで勝ちのパーティーにおける必勝法みたいな存在じゃないのか生ハム原木。

1万円ちょっとで10人位集めれば食べ切られないほどの生ハムが。一人千円くらいと考えれば安いもの。


これはいいと思っていたらば、こんなものではなかったのだ生ハムは。人間は。












味玉の生ハム巻き。防災ずきんみたい。



なんと、なんとというか、まぁ、なんというか、パーティーメンバーの中に料理のうまい人がいたのだ。





生ハムって生肉だよな。からの、ユッケ。生ハムのユッケ。生ハムのユッケ!?



料理って余りにも生活に密着しているがゆえにあまり意識されづらいが、技術なのだ。


ただでさえ美味い生ハムが、なんかもうよくわからない次元の美味いものになる。



生ハムのアヒージョ(オイル煮込みみたいなの)。豚肉の脂身から脂を染み出させてキノコや海老、生ハムを煮込む。くっそ美味い。



生ハムとクリームチーズのバゲット。クリームチーズになんか色々混ぜてて美味い。


生ハムといちじく、モッツァレラチーズのサラダ。


 生ハムのマリネ。あとは生ハムのリゾットとかピザとか作った(写真撮ってない)



インターネットの力で、料理のレシピはもういくらでも簡単に手に入れられる。いま、「情報」というものは多すぎて価値が下がってきているように思う。


しかし、この日の彼女(料理うまい人)は実際に原木の生ハムを食べて、この塩分量ならこのくらいの味付け、この切り方、と判断してどんどん料理を生み出していった。

そうやって作られた料理は本当にびっくりするほど美味しくて、魔法がかけられた様にみんな一気に笑顔になっていった。




彼女が持っているのは「情報」だけではなく「知識」や「経験」、「智慧」と言われるようなもので、情報を正しく使う確固たる道標を持っているように見えた。

情報がだれでも簡単に手に入れられるようになったら専門家は不要となる。というような論を聞くこともあるが、全く逆。

情報が増えているからこそその正誤を見抜く力、正しく使う力の重要性が相対的に増している。


誰もが手に入る情報(法律)を使って正しく人の権利を保護していく、業務内容から盲目的に依頼いただいていた頃よりもそれぞれの仕事がきちんと精査されるようになるであろうこの時代は司法書士として、難しくも楽しいのではないかと思う。



と、最後に司法書士っぽいことを書いて、生ハム原木買ったっていう自慢ネタの印象を薄ぼんやりとさせておこうと思います。結構オススメ、生ハム原木。



とか言って最後は何の手間もかかっていない生ハムメロンが超うまかったよ。





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