バチェラージャパン、これは恋愛ではない。戦争だ。繰り返す、これは恋愛ではない。すべてをかけた戦争だ!!

公開日: 17:29

アマゾンプライムビデオで配信されているバチェラージャパンという番組が面白い。

簡単に言うとお金持ちのイケメン男性を25人の女性が取り合う。という番組だ。ゲスい。わかりやすくゲスい番組である。

真ん中の男性を、周りの女性全員で奪い合う


お金持ちでイケメンだからって女の人はそいつと結婚したいの!?なんだこの女たち!?っていうのと、東大卒イケメン金持ちで35歳まで独身ってどっかおかしいだろ。というヒガミみたいなのがあるだけれど見ていくと分かる。


これはそういう話ではない。男と女の恋愛ではなく女性同士の存在をかけた戦争であった。


みていくと分かるが、奪い合われる男性の久保さん。彼はただ「みんなが好きになるであろう男性像の概念」であり彼に人格はない。彼の「みんなが好きになるであろう男性像の概念」としての気遣いや振る舞いは見事で、人工知能のサイボーグだとしても納得できる。


これが「みんなが好きになるであろう男性像の概念」


女性はその「概念」を奪うという戦いに身を投じた戦士なのである。


・覚悟なき開戦


第一回目のエピソードはほぼ女性陣の顔見せだけ。初対面の過剰なボディタッチなどで「女、すげぇな」と思わされるが全体的にはふわっとした感じで進み、二時間のパーティー。


参加者も「こういうふうに展開していくんだな~」と手探りの感じで時間が進んでいく。そしてもう脱落者の決定である。


えっ、もう!?である。視聴者も、参加者ですらも覚悟が出来ていない状態で決まる脱落者。女の子も「今回はイケるでしょ」とか「あの子が残ったけど、まぁ、最初はな」と、どこかただよう他人事感。


そして、徐々に減っていく合格枠と本当に脱落させられていってしまった女性五人。



ここまでオーディションやらなんやらでたくさんの時間や手間をかけていたのに本当に二時間で帰らされてしまうという現実。


死ぬ、気を抜けば、一歩間違えれば本当に存在がなくなってしまうということを頭ではなく身をもって感じる女性陣。


魔法少女まどか☆マギカのマミさんが死んでしまった場面、賭博黙示録カイジでギャンブルに負けてしまった人が命を落とす場面を迎えた後のように、これ以降女性たちの世界は一変した。



・命を賭した戦いに


もう男性の年収が高いとか高学歴とかイケメンとかは関係ない。彼に、概念に選ばれなければ死ぬのだ。人工知能が人類を管理するSF小説みたいな設定だけれども、この番組の中ではそれが絶対なのだ。


気が合うとか趣味が合うと言った恋愛的なものではなく就職活動のような、御社に気に入られるためのアピール合戦。


第一回のエピソードではふわ~っと進んでいた女性陣だが、第二回以降のエピソードでは「負けたくない」という言葉が頻繁に発せられる。もう対戦相手は人工知能ではなく、人工知能に対して他の女性陣に先んじたいという気持ちに変わっている。


命を賭けた女性陣は必死さが上がり、キャラが立ってくる。


・簡略キャラ紹介

立ってきたキャラを知っている方が断然楽しく見られるので超簡略にキャラを紹介する。

「鶴の恩返せ 鶴 愛佳」

第一回で優遇されたため、それ以降は何故私を見ない。他の人と話しやがって。と病んでいく。強い。チームしゃちほこの大黒柚姫に似ている。(大黒柚姫検索


「面白関西人おばちゃん 塗田 麻美」

話が面白いの好きな人やったら、まぁ、私はイケると思うな。という典型的な関西人。関西以外では面白さがモテ指標の一つではないと聞いたら「ホンマに!?」って衝撃を受けそうな人。


「優しさの爆弾 坂本 くるみ」

困っている人がいると面倒を見られずにはいられない絶大な優しさを持つ。女性ウケが一番良さそうだけれど、その優しさが故に死ぬ(ネタバレ)。


「不遇のジェラシーウェイトレス 森田 紗英」

概念と接する機会が少ないという境遇に不満を持ち続け、概念にそれを直接言う(ウェイトレス)するという強心臓を持つ。


「愛よりも犬 愛犬家 山本 沙樹」

他がタレントやモデル、シンガーなどが揃う中、愛犬家という肩書で参戦した強者。俺も犬が好きです。


「ナチュラルボーンぶりっ子 蒼川 愛」

かわいい。かわいいと思うのだが、一緒に見ていた妻が異常に敵視する女性。この女は絶対に裏があるよ!と熱弁する。男性と女性の観点の違いを教えてくれる。



・立ったキャラが殺し合う

第一回エピソードでは平等に出てきて、死んでいだけだったメンバーにこんな風にキャラが立ってきて、更に、イベントとして概念と接する時間に差異がつけられる。


その差が概念の意思であろうと一喜一憂する女性たち。その差を埋めようと、その差を保とうと手段を選ばなくなり、抱きついたり、肩にもたれかかったり、頬にキスをしたりと無法地帯。


でも、男性は概念なので肉体的接触にはなびかないのが素晴らしィッ!


第二回の脱落者発表前は、第一回のようなぬるま湯とは違い、概念と話していると怨嗟の声が周りから響き、すべての視線が心を刺す。概念を誘えない者は死を恐れて涙に暮れ、他のものから「泣くって、気を引きたい以外に理由あります?」と蔑まれる。


そして、全員号泣の脱落者発表へ



・それ以降はもう大変なことに


ここまでが第二回までのあらすじ。そして、三回目では女性同士の陰口が云々があったり、あの人陰口ひどいんですよ!って言ってた人が「あの人の料理ほんとは美味しくないのに」とか陰口を言い出したりとものすごい。


それよりも個人的な見どころは、これまで負けたくない、残りたい。と言っていた参加者の心境が「好きかも!」に傾いてきていることだ。


選んでもらうために概念を好きであろうという行動をする、概念に好いてもらうための行動をする。その行動と自分の心の整合性を取るために女性たちが本当に概念を好きになってきている様に思えるのだ。



・目が離せない。プライム無料期間で終えられる気がしない


初めはしゃらくさい恋愛バラエティーかと思って、見るのやめちゃいそうだったけれど、完全にドキュメンタリーだ。演出はある、演出は過大に有るけれどもその演出に対する女性陣の心の動きは凄くリアリティがある。


そのリアクションの際の音楽もすばらしく、抜け駆けしている人がいることに気づいた際の「あの子どこ行ったッ!?」って言うときの音楽が完全にサスペンス。


今後の展開としては、参加者の中で殺人がおこり、嫉妬からの犯行かと思われたが概念がそのハイスペックさを活かして事件を推理し、殺人犯を追い詰めるが、殺人犯は概念の復讐の対象であった人を概念の為に殺した事が発覚。概念はその思いに胸を打たれ、殺人犯に愛を感じたけれど、殺人犯は実は概念の腹違いの妹だった。


っていう展開を望みます。そうなったら複数アカウントでアマゾンプライム入ります。